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出向と有給について

従業員を親会社から子会社に出向させた場合、その親会社での有給休暇が残っていた場合、それを子会社で使用できるのかは難しい問題であると思われます。

 

もし、それが転籍出向であったという場合は、親会社との労働契約は切れているので、有給を使うことはできません。

 

現在の雇用関係は、子会社との間にのみ成立しているため、継続勤務とは判断されないのです。

 

転籍前の会社で残っていた有給は使えないので、その親会社を辞める時に消費しなければならないと説明できます。

 

退職した会社の有給を使うことができないということは、お分かり頂けるのではないでしょうか。

 

一方で、従業員を在籍出向させたという場合は、以下の2つの条件を満たした時に限り、有給を与えなければならないと定められております。

 

 

①出向先の企業で6ヶ月間(その後は1年間)継続して働いていること

②出向先の企業で6ヶ月間(その後は1年間)の出勤日の8割以上働いていること

 

 

以上の2つの条件をクリアしていれば、その従業員に対して有給を与えなければなりません。

 

それは、在籍出向の場合は、親会社と子会社の双方との雇用関係が成り立っているため、継続勤務と判断されるのです。

 

そのため、何も問題なく有給を取得できるというわけです。

 

この際に時季指定権や時季変更権は、親会社と従業員との間にあり、時期指定権を行使するという場合は、親会社にではなく子会社に対して行われます。

 

こういった有給や休日、労働時間に関して親会社よりも子会社の方が劣っているということが多くなっております。

 

もちろん、一概に説明できるわけではありませんが、勤務管理に関する労働条件が良くなるということは稀なのです。

 

この劣った部分について、格差補償を行うことができます。

 

出向規定によって異なるのですが、労働者に不利な条件とならないように、延長労働時間・休日減・有給減に対して、賃金補償や復帰時にまとまった休暇を与えるといった措置を行っているのが一般的です。

 

これらは日本国内で出向させた場合になりますが、中には海外に従業員を出向させる場合があります。

 

この場合、従業員は現地での労働条件や法律に従って勤めなければならないため、不利益になることが多くなっております。

 

そこで、個人の同意が必要不可欠であるという点に加えて、しっかりと海外出向規程を定めて有給といった労働条件のルールを明確にしなければなりません。

 

これは、従業員に安心感を与えるという意味で、非常に重要なことなのです。