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出向とうつについて

出向先での厳しい労働条件によって、うつ症状を引き起こすという方は、決して少なくはありません。

 

一般的に考えて、出向したという場合、出向元よりも出向先の条件の方が良くなるということは考えにくくなっております。

 

もちろん、このようなパターンもあるかもしれませんが、基本的には少ないと考えて良いでしょう。

 

さて、従業員がうつ病になったということで、その責任が出向元の責任となるのかは、難しい問題の一つです。

 

仮に転籍出向であったのであれば、出向元との雇用関係は切れているので、出向元に責任はないと説明できます。

 

今までの会社を辞めて新しい会社に入社したと考えられるので、悪く言えばそのうつ病にかかった従業員は、他人ということになるのです。

 

ただし、在籍出向の場合は異なります。様々なケースが考えられるので、一概に説明するのは非常に難しいのですが、出向元と従業員の間には雇用契約関係が続いており、出向元はその従業員の雇用主であると考えることができるので、安全配慮義務を負わなければなりません。

 

仮に、出向先の企業がハードワークであると出向元が認識しており、従業員の健康について配慮していないのであれば、安全配慮義務に違反したと考えることができます。

 

健康に配慮せずに何の措置も取らなかったということで、その影響で従業員が精神的なストレスや肉体的なストレスでうつ病になったのであれば、因果関係はあったと判断される可能性が非常に高いので、出向元は何らかの責任を負う必要性があるのです。

 

メンタルヘルス不全になった直接的な原因が出向先の企業にあったとしても、雇用契約関係が続いている以上、責任がないと言い切ることはできないのではないでしょうか。

 

このように、出向によって従業員に負担がかかるということで、大きな問題が発生する場合があります。

 

うつ病となると完治するのは非常に難しく、数年間に渡って治療を続けていかなければならない場合もあるのです。

 

こういった問題を事前に回避するためには、出向元の従業員への配慮が必要であると言えます。

 

転籍出向であればその従業員とは関係がなくなるので、関心がなくなるのは仕方がありませんが、在籍出向の場合は出向させたということで無関心になるのではなく、従業員の健康状態を把握し、過酷な労働環境に置かれているのであれば、適切な措置を施すべきです。

 

出向元の企業が従業員の配慮を行っていれば、出向先でうつ病といった病気が引き起こされる問題は避けられると思います。